2016.06.07コラム
姿勢と動き
4月から「姿勢と動きの改善教室」と銘打って講座を開始しました。
http://www.mukogawa-u.ac.jp/~health/
http://www.facebook.com/LAVYSportsclub
「姿勢」と「動き」と聞くと・・・
きっと殆どの方にとっては、別々のことを述べているように感じられるのではと思います。「良い姿勢」とは、カチッと身体を硬直させ呼吸を止めるようなもので、骨盤を立たせる椅子や矯正下着などで癖をつければ獲得できるもの・・・と考えていませんか?また「良い動き」とは、柔軟性や筋力を伴って活発に動けること・・などとお考えではありませんか?
姿勢は決して“固定化”されたものではなく、また動きも“移動”を意味するだけのものではありません。姿勢も動きもすべて我々の活動の一部であり、全く同じものです。我々の活動に境界線はなく、常に流れていく“生きてゆく”営みの一局面を切り取って、「姿勢」「動き」などと表現しているだけなのです。
しかし・・・・・
「良い姿勢をしてみましょう」と問いかけると、必ず、顎を引き、喉を固め、胸を張り、背中をそり、呼吸を止めた状態を作ろうとします(これはほぼ全ての人に当てはまりますね)。そして、あっという間に、大きく息を吐きだしながら崩れ落ち、がっくりとへたり込んでしまいます。継続させることができないのです。これまでに受けてきた教育の中で、“良い姿勢”の概念が作り上げられてきた結果でしょうが、どうしてこれが良い姿勢といえるのでしょうか??
真の意味での良い姿勢とは、どこにも無理がなく、かつ、我々が持つ機能がしっかりと継続的に効率よく働くような状態のことです。短時間しか維持できないものが、「良い」ものであるわけがありません。
そして、この本当の意味での良い姿勢が獲得された時にこそ、「良い動き」も同時に生まれてくるのです。
姿勢は動きであり、動きは姿勢でもあるのです。
アレクサンダー・テクニークの中には、正にこの考えを構築すべくアイデア・方法論が沢山含まれています。また、Posture Poise Activity Movement などの言葉がテクニークの関連書籍などにも頻繁に出てきますが、決して上記のような固定的な継続できない形を意味していません。Coordination があってこその、姿勢であり、動きなのです。
当然のごとく思い描いてしまう言葉のイメージが、我々の行動を制限化してしまっていることを自覚しつつ、その凝り固まった考えを取り払い、姿勢と動きについて改めて捉え直して欲しいと願っています。
また、講座の表題を「アレクサンダー・テクニーク」としなかったのには、実は私の深い想いがあります。
アレクサンダー・テクニークの教師として活動し始めて、12年目。上記のような「姿勢と動きの改善教室」などという表記はできないと!!と頑なに長年拒んでおりました(笑)。テクニークの内容は、様々な局面があり、簡単に「これに効果がある!」とは言い切れないのです。それだけ深い内容であるという事なのですが、その反面、説明も難しく、一般の方にとっては非常に分かりにくいという難点があります。
しかし、ある日ふと考え付いたのです。
「私はアレクサンダー・テクニークの教師として、テクニークを多くの方に役立ててもらいたいと願って指導しているが、その殆どの方々にとっては、方法論の名称よりも、自分の抱えている問題の糸口が見つかることの方が先決なのかもしれない。“確信を得ることができる確固とした内容を提示すること”の方が重要なのでは?」と。その基盤となる考えが、ここ(アレクサンダー・テクニーク)にあるんですよ・・と、方法論の名称は後になってもよいのでは?と思ったのです。
今回は“親子講座”です。(今後対象を広げていければと考えています!)
4月に参加された方の中には、「こんな講座を探してたんです!なかなか無いですよね」と話される方もいらっしゃいました。親子で改めて「姿勢と動き」について捉え直すことで、毎日の生活の中で生かしていくことが目的です。お子様のため、親御さんのため、家族みんなで快適な心身を獲得して欲しいと願っています。
次回は来月7月です。ご興味のある方はどうぞご参加ください!!
http://www.mukogawa-u.ac.jp/~health/
http://www.facebook.com/LAVYSportsclub
「姿勢」と「動き」と聞くと・・・
きっと殆どの方にとっては、別々のことを述べているように感じられるのではと思います。「良い姿勢」とは、カチッと身体を硬直させ呼吸を止めるようなもので、骨盤を立たせる椅子や矯正下着などで癖をつければ獲得できるもの・・・と考えていませんか?また「良い動き」とは、柔軟性や筋力を伴って活発に動けること・・などとお考えではありませんか?
姿勢は決して“固定化”されたものではなく、また動きも“移動”を意味するだけのものではありません。姿勢も動きもすべて我々の活動の一部であり、全く同じものです。我々の活動に境界線はなく、常に流れていく“生きてゆく”営みの一局面を切り取って、「姿勢」「動き」などと表現しているだけなのです。
しかし・・・・・
「良い姿勢をしてみましょう」と問いかけると、必ず、顎を引き、喉を固め、胸を張り、背中をそり、呼吸を止めた状態を作ろうとします(これはほぼ全ての人に当てはまりますね)。そして、あっという間に、大きく息を吐きだしながら崩れ落ち、がっくりとへたり込んでしまいます。継続させることができないのです。これまでに受けてきた教育の中で、“良い姿勢”の概念が作り上げられてきた結果でしょうが、どうしてこれが良い姿勢といえるのでしょうか??
真の意味での良い姿勢とは、どこにも無理がなく、かつ、我々が持つ機能がしっかりと継続的に効率よく働くような状態のことです。短時間しか維持できないものが、「良い」ものであるわけがありません。
そして、この本当の意味での良い姿勢が獲得された時にこそ、「良い動き」も同時に生まれてくるのです。
姿勢は動きであり、動きは姿勢でもあるのです。
アレクサンダー・テクニークの中には、正にこの考えを構築すべくアイデア・方法論が沢山含まれています。また、Posture Poise Activity Movement などの言葉がテクニークの関連書籍などにも頻繁に出てきますが、決して上記のような固定的な継続できない形を意味していません。Coordination があってこその、姿勢であり、動きなのです。
当然のごとく思い描いてしまう言葉のイメージが、我々の行動を制限化してしまっていることを自覚しつつ、その凝り固まった考えを取り払い、姿勢と動きについて改めて捉え直して欲しいと願っています。
また、講座の表題を「アレクサンダー・テクニーク」としなかったのには、実は私の深い想いがあります。
アレクサンダー・テクニークの教師として活動し始めて、12年目。上記のような「姿勢と動きの改善教室」などという表記はできないと!!と頑なに長年拒んでおりました(笑)。テクニークの内容は、様々な局面があり、簡単に「これに効果がある!」とは言い切れないのです。それだけ深い内容であるという事なのですが、その反面、説明も難しく、一般の方にとっては非常に分かりにくいという難点があります。
しかし、ある日ふと考え付いたのです。
「私はアレクサンダー・テクニークの教師として、テクニークを多くの方に役立ててもらいたいと願って指導しているが、その殆どの方々にとっては、方法論の名称よりも、自分の抱えている問題の糸口が見つかることの方が先決なのかもしれない。“確信を得ることができる確固とした内容を提示すること”の方が重要なのでは?」と。その基盤となる考えが、ここ(アレクサンダー・テクニーク)にあるんですよ・・と、方法論の名称は後になってもよいのでは?と思ったのです。
今回は“親子講座”です。(今後対象を広げていければと考えています!)
4月に参加された方の中には、「こんな講座を探してたんです!なかなか無いですよね」と話される方もいらっしゃいました。親子で改めて「姿勢と動き」について捉え直すことで、毎日の生活の中で生かしていくことが目的です。お子様のため、親御さんのため、家族みんなで快適な心身を獲得して欲しいと願っています。
次回は来月7月です。ご興味のある方はどうぞご参加ください!!
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