2014.02.21コラム
子供の可能性を脅かすもの
先日、小学生約50人のピアノ演奏を聞く機会がありました。
皆、舞台に上がるためおめかしし、人前に出るため緊張している姿は、何とも愛らしく、「頑張れ!」と思わず声をかけたくなります。 そして、一生懸命にピアノを弾く姿は、何度見ても飽きることはありませんでした。
しかし、折角素晴らしい演奏をしていても、「この子は数年後、この様な癖を身につけて、苦しむだろうなぁ・・・」 と想像して、悲しくなってしまうのです。(これは私の「職業病」ですね!!!) この中でピアノ奏者を職業として極めていく人はわずかでしょうし、ほとんどが趣味の範囲でピアノと関わることになるでしょう。 しかし、折角出会ったピアノの世界。自分の思うように、感じるように、ピアノを演奏できたら・・どれだけ幸福なことでしょう。
残念ながら、その日目にした子供たちのほとんどが、 「きっと、将来、指の動きが悪くなるだろう・・肩が痛くなるだろう・・・」と思えるような状態でした。 舞台袖からピアノの間を歩く時も、何とも酷い歩き方をしている子がほとんどでした。 背中を丸め、顎を突き出し、下ばかりを見ながら・・・。 加えて、お辞儀(舞台中央で挨拶をすること)の時も、焦点が定まらず、立ち方も、頭を下げるのも、あまりにも酷い。 緊張が子供たちをこのような状態にさせたのかもしれませんが、先生方はなぜ、その指導をしないのでしょうか?
ピアノの技術を伝えることがピアノ教師の仕事です。
しかし、あまりにも「演奏技術」だけに集中していて、子供の普段の仕草、癖、習慣に何も指導がなされていないのが良くわかります。 その何気ない子供の習慣が、演奏の妨げになる・・という認識がないのです。 技術を磨けば磨くほど(レベルが上がれば上がるほど)、子供たちは必ず頭打ちをして、苦しむことになるのです。
これはもちろん、親も同じです。 子供たちの可能性を信じ、期待しながらも、その事(例:「ピアノを弾くこと」)だけしか視野に入っていません。 子供の上達を喜びたいのなら、どうぞ、普段の仕草や習慣がどのように影響していくのかについて考え、心配りをしてあげて欲しいと思います。
これまでにも何度か小学生のお子さまにレッスンする機会を頂きました。
いずれも、親御さんがお子さんの「これから・・」を心配なさって連れてこられています。 親御さんご自身が色々問題を抱え苦しんだ経験を持っていて、子供の可能性をつぶしたくない・・・とおっしゃる方もいらっしゃいました。
アレクサンダーの研究を賞賛する声の中でも、「子供の体調不良を悪化させない、予防の観点を持った医師がもっと増えるべきだ。 悪くなってからの治療・・・ではなく、悪くならないような教育こそが大切だ」といった内容もあり、子供の教育の重要性が述べられています。
子供の可能性は無限大!!です。
しかし、その可能性を脅かすものがすぐそこ!身の回り!にあるのです。
脅かすものを排除するだけでなく、彼ら(彼女ら)が成長し、大人になった時、どうやって対応していくか?ということも含めて 教えていくのが、我々大人の、そして指導者の役目ではないのでしょうか?
私も指導者として、一人の子供の親として・・・
深く考えさせられた一日でした。
皆、舞台に上がるためおめかしし、人前に出るため緊張している姿は、何とも愛らしく、「頑張れ!」と思わず声をかけたくなります。 そして、一生懸命にピアノを弾く姿は、何度見ても飽きることはありませんでした。
しかし、折角素晴らしい演奏をしていても、「この子は数年後、この様な癖を身につけて、苦しむだろうなぁ・・・」 と想像して、悲しくなってしまうのです。(これは私の「職業病」ですね!!!) この中でピアノ奏者を職業として極めていく人はわずかでしょうし、ほとんどが趣味の範囲でピアノと関わることになるでしょう。 しかし、折角出会ったピアノの世界。自分の思うように、感じるように、ピアノを演奏できたら・・どれだけ幸福なことでしょう。
残念ながら、その日目にした子供たちのほとんどが、 「きっと、将来、指の動きが悪くなるだろう・・肩が痛くなるだろう・・・」と思えるような状態でした。 舞台袖からピアノの間を歩く時も、何とも酷い歩き方をしている子がほとんどでした。 背中を丸め、顎を突き出し、下ばかりを見ながら・・・。 加えて、お辞儀(舞台中央で挨拶をすること)の時も、焦点が定まらず、立ち方も、頭を下げるのも、あまりにも酷い。 緊張が子供たちをこのような状態にさせたのかもしれませんが、先生方はなぜ、その指導をしないのでしょうか?
ピアノの技術を伝えることがピアノ教師の仕事です。
しかし、あまりにも「演奏技術」だけに集中していて、子供の普段の仕草、癖、習慣に何も指導がなされていないのが良くわかります。 その何気ない子供の習慣が、演奏の妨げになる・・という認識がないのです。 技術を磨けば磨くほど(レベルが上がれば上がるほど)、子供たちは必ず頭打ちをして、苦しむことになるのです。
これはもちろん、親も同じです。 子供たちの可能性を信じ、期待しながらも、その事(例:「ピアノを弾くこと」)だけしか視野に入っていません。 子供の上達を喜びたいのなら、どうぞ、普段の仕草や習慣がどのように影響していくのかについて考え、心配りをしてあげて欲しいと思います。
これまでにも何度か小学生のお子さまにレッスンする機会を頂きました。
いずれも、親御さんがお子さんの「これから・・」を心配なさって連れてこられています。 親御さんご自身が色々問題を抱え苦しんだ経験を持っていて、子供の可能性をつぶしたくない・・・とおっしゃる方もいらっしゃいました。
アレクサンダーの研究を賞賛する声の中でも、「子供の体調不良を悪化させない、予防の観点を持った医師がもっと増えるべきだ。 悪くなってからの治療・・・ではなく、悪くならないような教育こそが大切だ」といった内容もあり、子供の教育の重要性が述べられています。
子供の可能性は無限大!!です。
しかし、その可能性を脅かすものがすぐそこ!身の回り!にあるのです。
脅かすものを排除するだけでなく、彼ら(彼女ら)が成長し、大人になった時、どうやって対応していくか?ということも含めて 教えていくのが、我々大人の、そして指導者の役目ではないのでしょうか?
私も指導者として、一人の子供の親として・・・
深く考えさせられた一日でした。
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