2014.03.10コラム
as a whole 心身 まるごとの自分
as a whole 全体として、ひとまとまりとして・・
テクニークを本格的に学んだ人にとっては、すぐにピンとくることばですが、一般的には漠然として抽象的なことばでもあります。
もっと具体的に述べると、テクニークの中では、「人間をひとまとまりとして扱う」という意味です。
普段我々は、どうしても、心は心の問題、身体は身体の問題と分けて捉えがちです。 現に、我々が問題を抱えた場合にも、心の問題は精神科や心療内科、身体の問題はその部位ごと、又は症状ごとに受診すべき科を選択します。 しかし、本来、心も身体も分けて扱うことなどできず、ひとまとまりの存在として機能し、日々活動しています。
つまり、「心身まるごとの自分」なのです。
テクニークの中ではこの考えがベースとなっています。
実は、先日、私の大学院時代の恩師の最終講義に参加しました。 久しぶりにお会いした恩師のお話に、私が追いもとめていたものを改めて確認することができる、貴重な時間となりました。 私は、今はアレクサンダー・テクニークの教師という肩書が主な看板となっていますが、以前は「舞踊教育」を専門とする指導者でした。(今も舞踊教育専門の指導者をやめたつもりはありませんが…)
人が「踊る」ということは、非常に深い意味が生じます。原始の時代から踊ることは人間活動のコミュニケーションの一つでしたし、 現在も様々に変化しつつも踊りは我々の文化から切り離すことができないものです。 その中で、踊ることの根本的な意味を捉えた時、「心身まるごとの自分を投じた活動」であるのです(恩師のお言葉をお借りすると)。 感性を研ぎ澄まし、他者との共感を実感しながら、社会とのつながりを得て、自己実現(自分という存在価値を認識する)へ向かう・・。 このプロセスには非常に深い教育的意義があります。それを学び、研究し、またその指導者として実践の中で追いもとめていました。
今回、恩師のお話から改めて実感したことは、以前私が追いもとめていたものと、 現在の私がアレクサンダー・テクニークに追いもとめていること、それは全く同じだったということです。 もちろん、形式や表現方法は違います。加えて指導法も違います。 しかし、「人間を一つとして捉え、生き生きと活動するための方法論」という点では何も違いは無いのです。
まさに as a whole 心身まるごとの自分 を目指しているのです。
テクニークでの具体的な例をあげるとすると・・・・
「膝が痛い方」の場合、全体として上手く自分を使えるようになることで、痛みを軽減することが可能となってきます。 これは、上手に動く(身体的に)だけでなく、精神的な使い方を含めて上手になるということです。 そして、今までの信頼できない自分の使い方から脱し、自分自身との対話(筋感覚も信頼できるようになり、 またコンディションが良いとか悪いとかも含めて)がスムーズになることで、外界との関係性も改善し、 安定した日々の活動を送ることができるようになるのです。
また、ダンサーや俳優、音楽家、アスリートなどのパフォーマーにとっても、各々の技術を確実に明確に表現するためには、「心身まるごとの自分」が上手く機能することが重要です。
テクニークは単なる動きの学習ではありません。
深く、時間のかかるものです。
でも、あらゆる方々の課題に貢献できるものです。
そして、多くの方々に as a whole を体験して頂きたいと願っています。
テクニークを本格的に学んだ人にとっては、すぐにピンとくることばですが、一般的には漠然として抽象的なことばでもあります。
もっと具体的に述べると、テクニークの中では、「人間をひとまとまりとして扱う」という意味です。
普段我々は、どうしても、心は心の問題、身体は身体の問題と分けて捉えがちです。 現に、我々が問題を抱えた場合にも、心の問題は精神科や心療内科、身体の問題はその部位ごと、又は症状ごとに受診すべき科を選択します。 しかし、本来、心も身体も分けて扱うことなどできず、ひとまとまりの存在として機能し、日々活動しています。
つまり、「心身まるごとの自分」なのです。
テクニークの中ではこの考えがベースとなっています。
実は、先日、私の大学院時代の恩師の最終講義に参加しました。 久しぶりにお会いした恩師のお話に、私が追いもとめていたものを改めて確認することができる、貴重な時間となりました。 私は、今はアレクサンダー・テクニークの教師という肩書が主な看板となっていますが、以前は「舞踊教育」を専門とする指導者でした。(今も舞踊教育専門の指導者をやめたつもりはありませんが…)
人が「踊る」ということは、非常に深い意味が生じます。原始の時代から踊ることは人間活動のコミュニケーションの一つでしたし、 現在も様々に変化しつつも踊りは我々の文化から切り離すことができないものです。 その中で、踊ることの根本的な意味を捉えた時、「心身まるごとの自分を投じた活動」であるのです(恩師のお言葉をお借りすると)。 感性を研ぎ澄まし、他者との共感を実感しながら、社会とのつながりを得て、自己実現(自分という存在価値を認識する)へ向かう・・。 このプロセスには非常に深い教育的意義があります。それを学び、研究し、またその指導者として実践の中で追いもとめていました。
今回、恩師のお話から改めて実感したことは、以前私が追いもとめていたものと、 現在の私がアレクサンダー・テクニークに追いもとめていること、それは全く同じだったということです。 もちろん、形式や表現方法は違います。加えて指導法も違います。 しかし、「人間を一つとして捉え、生き生きと活動するための方法論」という点では何も違いは無いのです。
まさに as a whole 心身まるごとの自分 を目指しているのです。
テクニークでの具体的な例をあげるとすると・・・・
「膝が痛い方」の場合、全体として上手く自分を使えるようになることで、痛みを軽減することが可能となってきます。 これは、上手に動く(身体的に)だけでなく、精神的な使い方を含めて上手になるということです。 そして、今までの信頼できない自分の使い方から脱し、自分自身との対話(筋感覚も信頼できるようになり、 またコンディションが良いとか悪いとかも含めて)がスムーズになることで、外界との関係性も改善し、 安定した日々の活動を送ることができるようになるのです。
また、ダンサーや俳優、音楽家、アスリートなどのパフォーマーにとっても、各々の技術を確実に明確に表現するためには、「心身まるごとの自分」が上手く機能することが重要です。
テクニークは単なる動きの学習ではありません。
深く、時間のかかるものです。
でも、あらゆる方々の課題に貢献できるものです。
そして、多くの方々に as a whole を体験して頂きたいと願っています。
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