2018.12.14What's NEW
ハンズオンの意味 ~手技?~
アレクサンダー・テクニークのレッスンでは、教師の両手を生徒さんの身体にあてながら、活動(立つ、座る、歩く、演奏する、話す・・など)を行います。
これを我々は、「ハンズオンワーク」と呼んでいます。
世の中には様々な「手を使った方法論」がありますよね。いわゆる「手技」と呼ばれるものです。手を使うのだから同様のものだと感じられることも多いのですが、実はこれらとはかなり異なった意味で手を使うのです。
では、テクニークでの「ハンズオン」で何が起こるのでしょうか??
まずは、教師の両手を生徒さんの身体にあてることで、その方の緊張状態、バランスなど、身体的精神的両方からの情報を得て、現在どのような状態なのかを知ること。何が起こっていて、どのように混乱しているのか?を感じ取ることです。正にセンサーです。ここまでは他の「手を使った方法論」とそれほど変わりはないでしょう。
しかし、その後が重要です。
一般的な手を使った方法論では、状況を把握した後・・・圧をかけたり、マッサージしたり、動かしたり、調整したり・・・
問題を解決するために指導者(治療者)が一方的に手技を用いることになります。
(この場合、受けている側は「まな板の鯉」です。その方自身の意志や行動は殆ど眼中にありません。)
一方で、テクニークの指導者にとっての「手」の最大の目的は、生徒さんの「気付き」を促すこと。
無駄な緊張や間違った使い方がどこで起こっていて、どんな反応をして活動しようとしているのかに気付くように、「手」を通して伝えていきます。
よって、一方通行ではなく、「両側通行」を常に行いながら、指導を進めるのです。そのアクセスポイントが、今まさに接している”両手、ハンズ”なのです。
そして同時に、「バランスの取れた適切な筋緊張とはこういうことですよ」と、指導者の手がお手本となって生徒に伝えているのです。
ですから、強制的でも、支配的でもありません。「共存している手」なのです。
※教師自身が優れた使い方をしていなければ、この「ハンズオン」は成り立ちません。
(教師側が酷い状態だと、生徒に間違った情報がすぐに伝わってしまうからです。)
テクニークのレッスンを受けて、「何をされているのかわからない・・」、「触られているだけだったような・・・」などと感じた方も多いのではないでしょうか?
その方は、「レッスンを受けること」=「してもらうこと」と思い込んでいる方だろうと思います。
しかし一方で、「何だか良く分からないけど気持ちよかった」、「穏やかな気持ちになった」、「身体が軽くなった」などと感じたのでは??
きっと深く意味を理解するまでには到達していなくても、皮膚感覚から様々な情報が伝わって、何かしらの改善が始まっているのです。
「共存の手」であるハンズオンには、多くの意味が含まれています。
それを念頭に、じっくりテクニークのレッスンに向き合ってみて下さいね。
そして最後に・・・
「してもらうことで改善した人は、すぐ元の状態に戻っていしまいます」 が、
「自分で気づいて、改善する過程を体験した人は、元の状態に戻ることを拒否することができます。」
その体験のお手伝いをハンズオンを用いて行っています。
んんん・・・皆さん・・・ 理解できますか~~~~???(笑)
P.S~ 「手」については、まだまだ色々話はありますが・・・今回はこの辺りで!
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