2020.10.20What's NEW
表現しているからだ
「表現」と聞くと、人前で話すことや身振り、
更には、パフォーマンスとして踊ったり、演技したり、
演奏したりする場合のみに馴染みがある言葉です。
すべて脳からの指令によって意識的に自覚がある
状態で行う事、と考えがちです。
しかし実は、もっともっと原初的段階でも、
からだは表現しているといえると私は考えています。
「痛みがある」
「気分がすぐれない」
「熱がある?」
「○○の症状が出ている・・」
など、感じることはよくありますよね。
からだは我々に信号を発します。
「そろそろ気づいて!今、問題が発生しているよ!」と。
(これもからだ独自の表現だと考えます。)
この段階でやっと我々は状況に気づき、
「あっ!何だかおかしい??痛い?」と認識します。
この気づくスピードは人によって非常に異なります。
深刻な状況になってからやっと認識する人。
小さな異変に早く気づく人。
それぞれ感覚の特性によってかなりの差があります。
しかし、早かれ遅かれ、我々が気付いた段階は、
既にかなり遅い時点であるということは確実です。
実はもっと早くから身体は変化を感じ取り、
対応しようとしていたにもかかわらず・・・
限界を超えてしまい・・・・
とうとう痛み、不調などとして表現していると考えられます。
一つ例を挙げてみましょう・・・
例えば、「スマホ首」。
スマホが日常必需品となっている今日この頃ですから、
心当たりのある方も多いでしょう。
Tech Neckとか Straight Neckなどと表現されています。
スマホを長時間見ることで、頭部を前傾したままで長時間過ごすために、
首や肩周辺の筋肉の緊張が増大し、最終的に首の痛み、肩の凝り、
頭痛などの症状として出現します。
また、頸椎(首の骨)のカーブが失われ直線に近い状態になります。
頸椎のカーブが失われることは、
からだの要となる脊柱全体のバランスを失うことにもなり、
後々腰痛を発症するなど、全身に影響を及ぼしていきます。
これに関しても、コリや痛みが自覚できるようになってから、
やっと「痛い!やばいな・・」と気づきますね。
これまでに気づく機会は多々あったはずなんですが・・
そこに至るまでには、実はかなりの時間を費やしています。
実は、痛みや不調は、自分自身が気付いたその瞬間に生まれたものばかりではありません。
(事故、怪我などで負傷する場合は、今、発生した痛みですが)
ほとんどは、必ず、じわじわと時間をかけて積み上げられてきたものです。
そして、限界を超えた時、痛みや不調として強く表現し始めます。
(「じわじわと不調を熟成させている」と考えてもいいかもしれません(笑))
これは様々な病気、精神的な問題に対しても同様です。
このからだが発する表現をできるだげ早く受け取り(気づき)
対処できれば、自分を守ることに繋がっていくはずです。
その為には「自分のからだセンサー」を鋭敏にするように鍛えること。
そして「からだの声を聴くこと」を日常生活のルーティーンにすること。
そうすれば、からだが表現してくる信号に真摯に向き合うことができるようになります。
何か気になることが起こった場合、
今、起こったのではない
限界を超えたから、からだが教えてくれたんだ。
と、考えてみましょう。
そして、「知らせてくれてありがとう!」
と、感謝してみて欲しいと思います。
※私はよくレッスン内で、「痛みは自分の最も身近な先生ですよ」とお伝えしています。
からだは表現しています。
常に知らせてくれています。
からだの声を聴き、大切に扱っていきましょう。
あなたのからだは〝あなただけのもの″です!!!
皆さんの健やかな毎日を願っています。
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