2015.10.28コラム
筋力アップ=健康 ???
高齢者の運動能力が向上したことや、小学生の運動能力が向上傾向にあるなど、明るい話題を最近耳にしますね。「昔に比べ・・○○が低下した・・」というニュースに慣れてしまっている我々にとっては非常に喜ばしいことです。しかし、私は一抹の不安を覚えるのです。
それは、あまりにも「筋力アップ」に偏りすぎているのでは?と感じるからです。
「○○のためには○○筋を鍛えましょう」
決して間違ったアドバイスではありません。しかし、我々は常に全身を使いながら活動しているにもかかわらず、それに関する指示は何もないことがほとんどです。全体的な使い方(自身の根本的な使い方)に関して何も知識がなく、非常に偏った習慣(長年築き上げてきたもの)を保持したまま一生懸命筋力アップに励んだ人々は、一時的に爽快感や筋力アップの恩恵を感じたとしても、最終的には故障を呼び寄せ、運動能力向上はおろか日常生活にも支障をきたすようになるでしょう。そのようなケースが増えるのでは?と、非常に危惧しています。
我々の身体は(もちろん、心もですが)使わなければ機能しなくなります。関節も動かさなければ固まります。筋肉も負荷をかけなければ痩せて弱くなります。これは高齢者だろうと、子供だろうと同じです。活動しない=機能停止に向かう ということです。しかし適切な動かし方で、適切な筋力をつけなければ、本当に意味での「運動能力向上」にはなりません。余計なものを付け加え、逆に健康を害することになるからです。
少し話がそれますが「健康寿命」という言葉、ご存知の方も多いのではと思います。これは、厚生労働省が推進する「国民健康づくり運動」の核となる「健康寿命の延伸」を目的とした政策によって、最近よく耳にするようになってきた言葉です。つまり、介護が必要となるまでの健康に生活できる期間を長くすることです。そのために、運動器の障害(ロコモティブシンドローム)を防ぎ、医療費、介護費の増大をおさえるために、国を挙げて推奨しているのです。
勿論、これは高齢者に限った話ではなく、子供から大人まで、すべての年代にとってもとても重要です。我々みんなが健康に生活できるために、運動の機会を増やし、体力を維持さていくことは必須です。
しかし、 筋力をつけること に偏っていないでしょうか??
私の場合、小さな頃から運動に親しみ、運動に関する専門知識を学び、指導者として活動していましたが、自身の使い方が間違った感覚認識の下でなされていたために、不適切な筋力をつけ、不適切な動きを繰り返し、その結果「不健康」に陥っていました。(当時の私は「自分のやり方は正しい!」と信じていましたが・・)
筋トレ=必ず健康 とは ならないのです。
但し、自分の心身について深く理解し、部分的でなく全身的な活動を自分で適切に導くことができるようになれば、この試みは健康への近道となるでしょう。
アレクサンダー・テクニークは、この適切な活動を導く基礎を提供します。どうぞこの考えを取り入れ、日々の活動に生かしてください。私のような失敗例が増えないことを願いつつ・・
そして、筋力アップだけに偏らない適切な指導ができる指導者が増えることを心から願っています!!!
それは、あまりにも「筋力アップ」に偏りすぎているのでは?と感じるからです。
「○○のためには○○筋を鍛えましょう」
決して間違ったアドバイスではありません。しかし、我々は常に全身を使いながら活動しているにもかかわらず、それに関する指示は何もないことがほとんどです。全体的な使い方(自身の根本的な使い方)に関して何も知識がなく、非常に偏った習慣(長年築き上げてきたもの)を保持したまま一生懸命筋力アップに励んだ人々は、一時的に爽快感や筋力アップの恩恵を感じたとしても、最終的には故障を呼び寄せ、運動能力向上はおろか日常生活にも支障をきたすようになるでしょう。そのようなケースが増えるのでは?と、非常に危惧しています。
我々の身体は(もちろん、心もですが)使わなければ機能しなくなります。関節も動かさなければ固まります。筋肉も負荷をかけなければ痩せて弱くなります。これは高齢者だろうと、子供だろうと同じです。活動しない=機能停止に向かう ということです。しかし適切な動かし方で、適切な筋力をつけなければ、本当に意味での「運動能力向上」にはなりません。余計なものを付け加え、逆に健康を害することになるからです。
少し話がそれますが「健康寿命」という言葉、ご存知の方も多いのではと思います。これは、厚生労働省が推進する「国民健康づくり運動」の核となる「健康寿命の延伸」を目的とした政策によって、最近よく耳にするようになってきた言葉です。つまり、介護が必要となるまでの健康に生活できる期間を長くすることです。そのために、運動器の障害(ロコモティブシンドローム)を防ぎ、医療費、介護費の増大をおさえるために、国を挙げて推奨しているのです。
勿論、これは高齢者に限った話ではなく、子供から大人まで、すべての年代にとってもとても重要です。我々みんなが健康に生活できるために、運動の機会を増やし、体力を維持さていくことは必須です。
しかし、 筋力をつけること に偏っていないでしょうか??
私の場合、小さな頃から運動に親しみ、運動に関する専門知識を学び、指導者として活動していましたが、自身の使い方が間違った感覚認識の下でなされていたために、不適切な筋力をつけ、不適切な動きを繰り返し、その結果「不健康」に陥っていました。(当時の私は「自分のやり方は正しい!」と信じていましたが・・)
筋トレ=必ず健康 とは ならないのです。
但し、自分の心身について深く理解し、部分的でなく全身的な活動を自分で適切に導くことができるようになれば、この試みは健康への近道となるでしょう。
アレクサンダー・テクニークは、この適切な活動を導く基礎を提供します。どうぞこの考えを取り入れ、日々の活動に生かしてください。私のような失敗例が増えないことを願いつつ・・
そして、筋力アップだけに偏らない適切な指導ができる指導者が増えることを心から願っています!!!
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